日本の児童文学の傑作といえば、やっぱり、斉藤洋さん原作の『ルドルフとイッパイアッテナ』は絶対に欠かすことができませんよね。
岐阜に住んでいたルドルフというネコが、東京へ行くことになって、イッパイアッテナという知的なネコと出会い、交流していくというストーリーです。
1991年に、NHKで放送されて反響を呼び、2016年になって、とうとうアニメ映画化されることとなりました。
そこで、そんなアニメ映画『ルドルフとイッパイアッテナ』のあらすじを、さっそくチェックしていきましょう。
映画『ルドルフとイッパイアッテナ』作品情報
声の出演
- ルドルフ:井上真央
- イッパイアッテナ:鈴木亮平
- クマ先生:大塚明夫
- ミーシャ:水樹奈々
- ルドルフの弟:寺崎裕香
- リエちゃん:佐々木りお
- ブッチー:八嶋智人
- デビル:古田新太
- ダンプトラックの運転手:毒蝮三太夫
- 日野さん:川島得愛
- 隣のうちの猫:甲斐田裕子
- ギブ、テイク便の運転手:佐藤健輔
- 布団干しのおばさん:鷄冠井美智子
- トラックの運転手:拝真之介
- おばあさん:鳳芳野
- 自転車のおじさん:斉藤洋
スタッフ
- 原作:ルドルフとイッパイアッテナ、ルドルフともだちひとりだち(斉藤洋作、杉浦範茂絵、講談社刊)
- 監督:湯山邦彦、榊原幹典
- 脚本:加藤陽一
- 音楽:佐藤直紀
- 製作:中山良夫、市川南、鈴木伸育、奥野敏聡、垰義孝、沢桂一、藪下維也、永井聖士、中村
- 美香、堀義貴、熊谷宜和、吉川英作、坂本健
映画『ルドルフとイッパイアッテナ』ネタバレあらすじ
ルドルフは、岐阜のリエちゃんの家で飼われているネコです。
しかし、ひょんなことから、東京へ来てしまい、リエちゃんと離れ離れに。
困惑するルドルフでしたが、イッパイアッテナというネコが救ってくれました。
実は、イッパイアッテナはふつうのネコではなく、知的で、人間の言葉を読んだり書いたりできたのです。
イッパイアッテナによって、教養や人間との付き合い方を教えてもらう、ルドルフ。
やがて、ルドルフは、親しくなったブッチーから、ボスネコのデビルについて話を聞きます。
さて、ある日、テレビにたまたま実家の町が映っていたことから、町があるのが岐阜だと知ったルドルフは、勝手に岐阜に帰ろうとしますが、失敗してしまうことに。
時は過ぎていき、ルドルフは、イッパイアッテナといっしょに、バスツアーに加わって、岐阜県に行くことに決めました。
が、イッパイアッテナがデビルに暴行されてしまいます。
ルドルフは、ブッチーといっしょになって、デビルをやっつけました。
でも、そのせいで岐阜には行けませんでした。
1年後、ルドルフは自力でトラックに乗り込み、岐阜の実家へ帰りつきます。
が、リエちゃんは「ルドルフ」という同名のネコを飼っていて、ショックを受けたルドルフは東京へ帰って行くことに。
そして、ルドルフはイッパイアッテナたちと東京で暮らしていくのでした。
ルドルフの災難
アニメ映画『ルドルフとイッパイアッテナ』は、ルドルフが岐阜のリエちゃんの家から東京へと来てしまうところから、慌ただしい展開となりました。
外出したリエちゃんの後を追っていった、ルドルフ。
ところが、ここでルドルフに災難が起こります。
人間に踏まれそうになって、逃げていたところ、うっかり魚をくわえてしまったため、魚屋に追われてしまい、トラックに逃げ込んだところ、魚屋に殴られ失神してしまったのです。
こうして、ルドルフが気が付くと、トラックによって東京に運ばれていた、というわけなのでした。
知的なイッパイアッテナ
ルドルフもさることながら、イッパイアッテナにも飼い主とのドラマがありました。
イッパイアッテナの飼い主はアメリカにいるのですが、イッパイアッテナは渡米する際に捨てられて、ノラネコになっていたのです。
もっとも、イッパイアッテナの飼い主は、イッパイアッテナが自力でやっていけるよう、さまざまな知恵を見につけさせていたのです。
そのおかげで、イッパイアッテナは知的だったわけですね。
さて、そんなイッパイアッテナの飼い主は、結局、日本へ帰国して、イッパイアッテナは、飼い主を追って渡米することをやめ、ルドルフと暮らせることになるのでした。
ボスネコのデビル
アニメ映画『ルドルフとイッパイアッテナ』では、ルドルフ、イッパイアッテナだけではなく、ボスネコのデビルも見どころに。
デビルは、もともと飼いネコ時代のイッパイアッテナのとなりに住んでいました。
それが、イッパイアッテナがノラネコになるやいなや、態度が大きくなってしまったのです。
結局、デビルはイッパイアッテナを襲い、ルドルフらに返り討ちにされます。
が、ルドルフが岐阜から帰って来ると、デビルはイッパイアッテナと和解し、ふたたび飼われ始めたイッパイアッテナととなり同士の関係に戻るのでした。
映画『ルドルフとイッパイアッテナ』感想
動物を擬人化した児童文学は数多いですが、『ルドルフとイッパイアッテナ』は、ネコの成長譚という興味深い内容になっていました。
ルドルフとリエちゃん、ルドルフとイッパイアッテナ、ルドルフとデビルと、どの関係であっても、それぞれ示唆に富んだ貴重なものばかりです。
ルドルフとリエちゃんのその後については、とても残念な結果になってしまいましたが、ルドルフには、イッパイアッテナたちと仲良くやっていってほしいものですね。
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