今回は、2014年11月8日に公開された、映画『トワイライト ささらさや』について、ご紹介していきたいと思います。
原作はミステリー作家の加納朋子さんの小説で、深川栄洋監督作品。
新垣結衣さんが主演で、大泉洋さんなどが出演したという、とても豪華なキャスティングとなっていました。
とてもインパクトのあるタイトルですが、どんな内容になっているのでしょうね?
それではさっそく、映画『トワイライト ささらさや』のあらすじを見ていくことにしましょう。
映画『トワイライト ささらさや』のネタバレあらすじ
あらすじ
パッとしない落語家のユウタロウは、サヤと恋に堕ち、結婚し、2人には息子のユウスケが生まれます。
が、幸福の絶頂のなか、ユウタロウは死んでしまいました。
以後、彼は幽霊となって、妻子を見守ることに。
そんななか、ユウタロウの父が現れ、ユウスケを引き取ろうとし、ユウタロウは師匠に乗り移って、サヤを修羅場から逃がします。
ささらという町にやってきたサヤは、旅館の女将のお夏に乗り移ったユウタロウに、父は死んだと聞かされていたと問いますが、彼は、亡くなった母を見捨てた父を恨んでいたようです。
やがて、エリカという女性がサヤに駅員の佐野との縁談を持ち掛けますが、サヤは断りました。
困惑するサヤですが、エリカの幼い子供のダイヤに乗り移ったユウタロウに救われます。
さて、サヤは家に侵入した義男におどろき、ユウタロウは佐野に乗り移って助けますが、もうこれ以上乗り移れる人間がいないので、話ができないとサヤに告げるのでした。
その後、サヤはユウタロウの父と和解しようとしたところ、ユウスケを奪われてしまいました。
が、ユウスケが発作を起こしたため、やむなくサヤにユウスケを返す、ユウタロウの父。
実は、これもユウタロウが乗り移ったためでした。
サヤとユウタロウの父はやっと打ち解けられ、ユウタロウはようやく成仏します。
ネタバレ
幽霊として登場
ユウタロウは売れない落語家という設定ですが、映画『トワイライト ささらさや』は、まさに落語のような展開で始まっていきます。
ユウタロウは自身の寄席で笑ってくれた女性に、どうして笑ったのかと訊きます。
すると女性はユウタロウが一生懸命だったからだと答えてくれたのでした。
この女性こそがサヤだったのです。
ユウタロウも母を亡くし、父と不仲でしたが、サヤも天涯孤独。
そして、そんなユウタロウとサヤは恋仲になって、結婚したのでした。
しかし、ユウタロウはあっけなく交通事故死し、以後、幽霊としてラストまで登場することになります。
人間に乗り移る
映画『トワイライト ささらさや』では、劇中でユウタロウが次々に人間に乗り移っていくのが見どころに。
が、ユウタロウはだれであっても乗り移れるわけではなく、自分の姿が見える者にしか乗り移れませんでした。
しかも、1人につき、乗り移れる回数はたった1回だけだったのです。
だからもうこれ以上乗り移れる人間がいないということで、サヤと話ができないと言い出すのですね。
とても悲しいですが、乗り移った相手から抜けるときに、ユウタロウは身体がかゆくなるという設定がシュールでした。
成仏
なんといっても、映画『トワイライト ささらさや』は、ラストのユウタロウの成仏シーンがハイライトだったといえるでしょう。
ユウタロウが成仏できずに幽霊になったのは、サヤへの未練だけではありませんでした。
自身が父と関係がよくないまま死に別れてしまったことへの後悔もあったのです。
それで、サヤが父とうまくいったのを見届けて、成仏できたというわけですね。
ユウタロウが大好きな妻子のことだけではなく、うまくいっていなかった父とのこともちゃんと考えていたとは、泣ける結末となりました。
感想
映画『トワイライト ささらさや』は、タイトルだけだと近未来SFかなにかのように見えなくもありません。
が、実際のところは、ファンタジーも入っているものの、基本的には泣ける人情譚だったのですね。
ユウタロウが人間に乗り移っていく設定は面白かったものの、最後まで妻子想いなだけではなく父想いでもあって、大変感動的な話となりました。
サヤ役が新垣結衣さん、ユウタロウ役が大泉洋さん、ユウスケ役が寺田心さんという顔ぶれも、とても満足がいくものとなっていますので、ご覧になっていない方は、ぜひ鑑賞してみてはいかがでしょうか。
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